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メディアはナポリ戦で見せた本田圭佑の闘志を評価すべきだ (2ページ目)

  • ステーファノ・メレガリ(『Forza Milan!』編集長)●文 text by Stefano Melegari
  • 利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 とにかく肝心なのはチームが勝利したことだ。12月に入り、上位チームとの直接対決が続くが、そのひとつであるナポリから3ポイントをもぎ取れたことは大きい。ご存知の通りミランの今シーズンの目標はチャンピオンズリーグ出場権が得られる3位だが、現在3位争いは混戦状態だ。たった3ポイント差のうちにラツィオ、ジェノア、サンプドリア、ミラン、ナポリ、フィオレンティーナの6チームがひしめいている。おまけにこれらのチームよりは少し下だが、ついに勝利を手にし始めたインテルも戦いに参戦してくる可能性が大いにある。

 ライバルたちとの戦いに打ち勝つ唯一の方法は、ナポリ戦での勝利の勢いに乗って、今後も結果を出し続けることだ。そのためにはチーム全員の気持ちが一つにまとまっていること、そして自分たちの力を信じることがとても大事だ。本田のように実力がありながらも自分を抑え、チームのために貢献する選手がいてくれることは、チームワークにおいて良い影響を与えてくれるはずだ。

 このナポリ戦では、これまでミランに足りなかったものも見られるようになった。GKディエゴ・ロペスの集中力、センターバックのラミとメクセスのフランス人コンビの安定した守り。中盤には少し前からモントリーボが戻ってきているが、彼の復帰でチームのバランスがよくなり、攻守の切り替えもとてもスムーズになってきている。メネスとボナベントゥーラは先も言ったように好調だ。

 足りないのはFWのF・トーレスが真価を見せてくれることだけである。しかしそれもすぐに解決するだろう。足首が完全に治り次第、トーレスはミランにとっての大きな武器になるとミラネッロではささやかれている。シーズン後半の台風の目になるかもしれない。ただご存じのように、休み明けにはミランの右サイドからしばらく本田の姿が消える。それだけが心配の種である。

 2014~15年のイタリアリーグは次の試合を最後に冬休みに入る。しかしミランには最後に大物との一戦が待ち構えている。今シーズン唯一、ユベントスの連覇を阻止できる力を持つローマだ。難しい相手だが、このローマを破ることができれば、目標に向けての大きな弾みとなることは確実だ。ナポリ戦と同じ集中力と闘志で立ち向かえば、決して破れない相手ではないと私は思う。とにかく見ごたえのある試合になることは請け合いだ。みなさんもぜひミランと本田を日本から応援してほしい。Forza Milan!


オフィシャル誌編集長のミラン便り>

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