2014.12.12

3位浮上。マンU5連勝はフロックか、復活への序章か

  • 栗原正夫●文text by Kurihara Masao
  • photo by Getty Images

 12月8日、アウェーでのサウサンプトン戦を2-1と制し、リーグ戦5連勝。開幕以来なかなか調子の上がらなかったマンチェスター・ユナイテッドがじわじわと順位を上げてきた。首位チェルシーにはいまだ勝ち点8のリードを許しているものの、実は長く常勝チームのイメージがあったマンチェスター・ユナイテッドが3位になるのは、昨年8月以来のことである。

サウサンプトン戦で2ゴールをあげたファン・ペルシー だが、5連勝といえども手放しで喜べないのが現状だ。サウサンプトン戦も勝つには勝ったが、シュート数を見れば15-3と相手に圧倒された。枠内シュート2本で2点を決めたファン・ペルシーのコンディションが上向いてきたこと(W杯以降は深刻な不調ぶりだった)と、守護神のデヘアが危ない場面で好セーブを見せたことが僅かな好材料で、その単調なサッカーはOBで解説者のギャリー・ネビルが「パブ・フットボール(草サッカー)」と皮肉ったほど。

 相手にボールを支配されたうえに、これまでは得意のドリブル突破でカウンターの起点になっていたディマリアもケガで不在とあって、攻撃はいかにも場当たり的だった。ファン・ハール監督が今季チームに持ち込んだ3バックで3試合ぶりに臨んだが、とても機能しているとは言い難い内容で、ここ数試合のプレイぶりから復調が伝えられていたアフロヘアーのMFフェライニも、中盤のアンカー的な役割を求められたことでパスミスを繰り返すなど、勝利は幸運によるところが大きかった。

 この5連勝を振り返っても、結果に内容が伴っていたのは、4バックの両サイドにバレンシアとヤングを起用したのがハマったハル戦(3-0、11月29日)くらいで、ストーク、アーセナル、クリスタル・パレスには辛うじて1点差で逃げ切ったという格好だった。