ミランと本田圭佑はこのドローをどう受け止めるべきか

  • ステーファノ・メレガリ(『Forza Milan!』編集長)●文 text by Stefano Melegari
  • 利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

オフィシャル誌編集長のミラン便り2014~2015(8)

 8日間にリーグ戦3試合というハードな週が始まった。その第一弾、サンシーロでのフィオレンティーナ戦をミランは1-1の引き分けで終えた。

フィオレンティーナ戦にフル出場した本田圭佑(BUZZI/FOOTBALL PRESS)フィオレンティーナ戦にフル出場した本田圭佑(BUZZI/FOOTBALL PRESS) 突然だが、ここにコップに水が半分入っているとする。それを半分"も"入っていると思うか、半分"しか"入っていないと思うか......。捉え方ひとつで、物事が全く違って見えるという、イタリアではよく使われるたとえだ。そしてこの言葉はフィオレンティーナ戦の後のミラニスタの気持ちをよく表している。

 半分も入っている派の言い分。

 サンシーロのサポーターの目の前で繰り広げられたこの試合は、はっきり言って単調で退屈なままタイムアップを迎えた。唯一の盛り上がりは前半に1回、後半に1回あったゴールシーンだけ。しかし忘れてはいけない。この日の相手はフィオレンティーナだ。フィオレンティーナは昨シーズンのコッパ・イタリア決勝まで勝ち進んだチームであり、最近のサンシーロでのミラン戦には3年連続勝利している。今シーズンの目標はミランと同じくチャンピオンズリーグ(CL)圏内入りだ。そのチームに負けることなく、1ポイントでも稼げたことは決して悪いことではないのではないか?

「これは重要な前進だ」

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