新体制シャルケ。内田篤人「良い緊張感生まれている」

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by Getty Images

 シャルケが、ディマッティオ監督体制になって迎える初めてのチャンピオンズリーグ(CL)で白星をあげた。これがCLグループリーグ3戦目にして初めての勝利という意味でも重要な一戦となった。

 だが、スポルティング(ポルトガル)に先制され、逆転し、一時は3-1にまで持っていったものの追いつかれるという相変わらずのドタバタした展開。しかも決勝点は後半ロスタイムにPKで得たものという、紙一重の勝ち点3だった。内田篤人は「引き分けかなーって思ったけどね」と、正直に明かした。

スポルティング戦に先発フル出場した内田篤人(シャルケ)スポルティング戦に先発フル出場した内田篤人(シャルケ) ディマッティオが指揮を執るようになり、戦い方に大きな変化が起きたわけではない。「コンパクトにして、守備から入る」というベースは変わっていない。メンバー変更もあくまで想定内のものに過ぎない。負傷のマティプに変わりセンターバックにはアイハンが入り、ヘーガーとノイシュテッターをボランチに並べたことで、ボアテングは1列上がってトップ下でプレイした。

 唯一、変化が見られたのは内田の前でプレイする右の中盤。ここにはナイジェリア代表オバジが起用された。このポジションは本来ならファルファンの定位置だ。内田との高速コンビネーションで相手からいやがられるシャルケのストロングポイントだった。だが、長期離脱中のファルファンに代わって今季から加入したチュポモティンやサムが起用されることも増え、その中でオバジの存在感は薄れがちだった。

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