12年間、ドイツとブラジルはどこで差がついたのか (3ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 ポゼッションでよし、カウンターでよしのドイツ代表は現在、(ナショナルチームに限れば)モダンサッカーの先端にいる存在だと言ってもいい。

 リードを奪ったドイツがまるで相手をからかうかのようなパス回しでブラジルを翻弄し、地元のブラジルサポーターから「オーレ、オーレ」の大合唱を浴びる。そんな時代が来ようとは、02年当時には想像もできなかった。

 12年前、一敗地にまみれたドイツは、その後まったく異なるサッカーを志向し、世界における自らの立ち位置を変えてしまったのである。

 その一方で、ブラジルは相変わらず同じ場所に立ち止ったまま。チームを率いる監督が、奇しくも12年前と同じスコラーリだったことも示唆に富む。

 2匹目ならぬ3匹目のドジョウを狙い、割り切って勝負に徹しようとしたものの、前線で得点できる選手はネイマールひとり。94年のロマーリオやベベット、02年のロナウド、リバウド、ロナウジーニョなどがいたころと比べ、前線にめぼしいタレントが少なくなったうえに、肝心の背番号10が準々決勝で戦線離脱。「割り切ったブラジルは強い」は、もはや昔話でしかなかった。

 この試合がブラジルのみならず、世界のサッカー史に残ることは間違いない。ブラジル、衝撃の大敗だった。
  

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