2014.06.11

好調アルゼンチン。メッシが輝くために不可欠な2人

  • 三村高之●文 text&photo by Mimura Takayuki

 FIFAランキング5位。稀代の名選手メッシは円熟期を迎え、自身これが3度目のW杯となる。そして開催地は気候などの環境が近い隣国ブラジル。これだけの好条件が揃うのだから、アルゼンチンを優勝候補の一角に据えるのは当然のことだ。「この代表には夢がある。僕たち選手も、これまでにない大きな可能性を感じている」と、メッシも本大会への自信を語る。

 アルゼンチン代表は、ブエノスアイレス近郊のエセイサ国際空港近くにある専用のトレーング施設でじっくり調整しながら、6月4日にトリニダード・トバゴ(FIFAランキング71位)、7日にスロベニア(同25位)と、壮行試合を行なった。

3回目のW杯となるメッシ(アルゼンチン) トリニダード・トバゴ戦はシュートを外しまくりながら、FWパラシオ、MFマスチェラーノ、MFロドリゲスのゴールで3-0の圧勝。スロベニア戦はMFアルバレスと後半12分から入ったメッシが決めて2-0だった。システムも5バック、3トップ、1トップなどいろいろ試し、順調な仕上がりぶりと隙のなさを国民に披露した。

 しかし、このアルゼンチンにも死角がないわけではない。最大の心配は守備だ。昨年11月から5試合連続無失点を続けているが、すべて親善試合のうえ格下が多く参考にならない。南米予選は全16試合で15失点。3トップなどで攻め続ける「攻撃は最大の防御」に近いスタイルで圧倒しているが、いざ攻め込まれると脆さと危うさがしばしば露呈する。

 正GKは不動のロメロ。ハイボールに強くシュートへの反応も素晴らしい。しかし、失点につながるようなチョンボも目立つ。能力の高さが災いするのか、無理なプレイに挑んで失敗したり、時には単純なボールをポロリとこぼすことがある。こうしたことから、所属のASモナコでは出場機会を失っている。「試合に出ていないことは問題ない」と本人は否定するものの、試合勘に何がしかの影響はあるだろう。