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国内リーグ優勝決定で死者も!これがコロンビアサッカーだ (2ページ目)

  • 三村高之●文 text and photo by Mimura Takayuki

 コロンビアのクラブの実力は世界レベルでもあった。ミジョナリオスは、52年に招待された大会でレアル・マドリードを4-2で下している。このうちの2得点はディ・ステファノのものだった(その後レアルに移籍、11シーズンにわたって活躍)。また、翌年開催された、現在のクラブW杯の前身ともいえる世界の強豪クラブが集まった大会(ベネズエラで開催された「ラ・ペケーニャ・コパ・デル・ムンド」)でもミジョナリオスが優勝を遂げている。

 しかし、金にものを言わせての引き抜きが規定違反ということでFIFAから制裁を科されたうえ、景気の後退も重なって、エル・ドラードは幕を閉じた。その後、1989年にはA・ナシオナルが、また2004年にはオンセ・カルダスが、南米王者としてトヨタカップに出場している。サッカー界の様々な統計を取っている団体、国際サッカー歴史統計連盟によると、現在のコロンビアリーグのレベルは、世界9位にランクされている(Jリーグは30位)。

 現在の1部リーグは18クラブで構成され、前後期制で行なわれている。その大会システムは他国と違う独特のものだ。

 まず行なわれるのは、1回戦総当たり、プラス「クラシコの日」の全18節からなる第1ステージ。通常の総当たり戦の中にも当然クラシコはあるのだが、さらに「クラシコの日」でもう一度ライバルと対戦するのだ。この日は、首都ボゴタのミジョナリオス対サンタフェ、メデジンのA・ナシオナル対インデペンディエンテなど、コロンビア中がクラシコで湧き上がる。

 第2ステージは、第1ステージの上位8クラブによって争われる。4チームずつ2グループに分かれホーム&アウェーのリーグ戦を行ない、各グループの1位同士が決勝戦に進出する。ただし今年はW杯のため方式を変更し、第2ステージはベスト8によるトーナメント戦となった。

 A・ナシオナルにはサンタフェとの準決勝で大きな試練が待ち受けていた。第1レグは水曜日だったが、その翌日にはベスト8に進出していたコパ・リベルタドーレス(クラブ南米王者決定戦)の試合があり、準決勝はサブメンバーで戦わざるをえなかった。しかしアウェーの初戦を0-1で凌ぐと、第2レグで逆転に成功。決勝の相手は同国北部バランキージャの強豪ジュニオールとなった。元コロンビア代表の司令塔バルデラマを擁した93、95年、現代表のFWバッカ(セビージャ)が活躍した2010、11年など過去7回の優勝を経験。10年前の同じ顔合わせの決勝ではA・ナシオナルを倒している。

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