2014.05.22

元イタリア代表・名DFが指摘する「本田圭佑の問題点」

  • クリスティアーノ・ルイウ●取材・文 text by Cristiano Ruiu 宮崎隆司●翻訳 translation by Miyazaki Takashi

 かつてイタリア代表として、またインテルの名DFとして活躍したジュゼッペ・ベルゴミ氏が、ライバルクラブであるミランの10番を背負う本田圭佑のプレーを分析した。

――まずは、イタリアへ来る前の本田をどう見ていたのでしょうか。どのような印象を抱いて、どのレベルにカテゴライズされる選手であると考えていたのでしょうか?

現在は解説者として活躍するベルゴミ氏 photo by Italy Photo Press/AFLO CSKAモスクワ在籍時のチャンピオンズリーグの試合で、解説者として初めて本田のプレーを観た私は、ネガティブな印象を抱いたわけではなかった。むしろ、”実にいい選手”である、というのが率直な感想だった。左足の精度は高い水準にある。

 しかし、率直なところ、では果たして彼に最も適したポジションがどこかと問われれば、そこに明確な答えを見出せずにいた。確かにCSKAモスクワでは、いわゆるトレクアルティスタ(トップ下)を持ち場として一定レベルのプレーを見せていたし、とりわけラストパスのうまさには光るものがあった。

 だが、それと同等のプレーをイタリアで見せることができるかどうかを考えると、現状がこうである以上、「イエス」と即答することは非常に難しい。

 そのうえで、あらためて思い出されるのは2010年のチャンピオンズリーグ、インテルとCSKAモスクワの試合だ。その試合前、本田を賞賛する声は少なくなかった。私自身も興味を持って彼のプレーを見ていたが、結果は残念ながらほとんど失望と言う以外にないものだった。

 もっとも、当時のインテルは「3冠」(リーグ、イタリア杯、チャンピオンズリーグで優勝)を達成したジョゼ・モウリーニョが率いていたチームだ。あのチームを相手に活躍するのはあまりにも難しすぎたと言うべきだろう……。

――今年1月にミラン入りしたときの本田の印象はどんなものでしたか?

 今の段階では苦労を強いられているとしても、初戦(第19節=2014年1月12日)のサッスオーロ戦の出来は悪くなかった。むしろ、あれだけの混乱と過密スケジュールのなかでデビューしたにもかかわらず、彼は一定以上のプレーを我々に見せてくれた。「たられば」にはなるが、もしもあのシュートがポストを叩かずに入っていれば、その後の流れは大きく変わっていたに違いない。