欧州日本人最多ゴールなるか?今季の岡崎慎司はここが違う (3ページ目)
ストライカーというのは、言ってしまえば1試合の中で1度でもチャンスをモノにできればいい職業だ。第15節ニュルンベルク戦(12月6日)、マインツは相手に主導権を握られ苦しい戦いを強いられることになった。先制を許すとさらにチャンスを作られ、後半もペースを握ることはできなかった。しかし、岡崎が1度のチャンスをモノにしてドローに持ち込んだのだ。
貴重な同点ゴールを奪った岡崎だが、劣勢の中でなかなか前線に起点を作ることができず、相手の背後を狙ってもオフサイドになることが多かった。だが、岡崎にとってそれは必要な作業だった。
「(オフサイドに関しては)もう善し悪しというか、自分の中で1個(相手の背後に)抜けられれば勝ちかなと思っている。ホントにそれこそ(パク・)チュホとタイミングが合ったみたいに、(タイミングが)合えば自分に来ると思うので、チームにはそれだけ迷惑がかかるかもしれないけど、一発(点を)取ったらチームのためになると思う」
たとえチームに迷惑がかかろうと、試合を通して「一発」を狙い続け、そのなかの1つでもモノにできればそれがチームのためになる。攻撃でも守備でもチームのために献身的にプレイするイメージのある岡崎だが、ストライカーとしてやるべき仕事はしっかりと果たせている。今季から岡崎は1トップとして起用されるようになり、ゴールへの期待はより高まった。1トップとしてプレイすることは、チームで最もゴールに対する責任を背負うことを意味する。そんな重圧の中で岡崎がその役割を果たしたのがこのゴールだった。
岡崎が活躍するほど、相手からの警戒は強くなっていく。そのなかでゴールを奪うのは容易ではないが、それを乗り越えていくことで次のステップへ進むことができる。岡崎は今季あと何ゴール積み上げることができるのだろうか?
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