2014.01.11

ケルン入団の長澤和輝。ドイツ人は日本の大学サッカー選手をどう見たか

  • 山口裕平●文 text by Yamaguchi Yuhei
  • 松岡健三郎/アフロ●写真 photo by Matsuoka Kenzaburou/AFLO

 昨年12月22日、専修大学MF、長澤和輝のドイツ2部1.FCケルン入団が発表された。以前から長澤に注目していたケルンが、昨年11月下旬の練習参加を経て獲得を決め、専修大での最終戦を終えたタイミングで発表がなされた形だ。

1991年、千葉県生まれ。八千代高校、専修大学を経て、名門ケルンに入団した 長澤は、近年信じられないような速さで大学サッカーの頂点まで登り詰めた専修大の象徴とも言える存在だ。長澤が入学した時には関東リーグ2部所属だった専修大だが、1部昇格を果たすと翌年には1部制覇を成し遂げ、そのまま全日本大学選手権(大学インカレ)を制して日本一に輝いた。その後もその強さは衰えることなく、昨秋には関東リーグ3連覇を達成。その専修大で1年からプレイしてきた長澤は、昨年は主将を務め、20試合で12得点5アシストを記録していた。全日本大学選抜でも中心選手としてプレイし、「新卒ナンバー1選手」との呼び声も高かった。

 そんな長澤はドイツ遠征の際のプレイでドイツのクラブからも注目を集めていた。近年ドイツにおける日本人選手の存在感は高まっており、新たな日本人選手獲得の噂は後を絶たない。今や欧州の現場レベルではプロ契約前の若手選手にまで視線が及んでおり、中京大中京高からアーセナル(イングランド)へ入団した宮市亮を筆頭に、フライブルク(ドイツ)の下部組織でプレイする木下康介ら、プロ契約前の若手選手が、高校卒業後Jリーグを経由せずに海外に渡るケースも出てきている。Jリーグへ多くの新卒選手を輩出している大学サッカーからも、そういった選手が出てくるのは時間の問題だった。

 長澤のケルン入団は、Jクラブが新卒選手の獲得を海外のクラブと争わなければならなくなったことの象徴的な出来事である。同時に、それは日本の大学サッカーの価値がドイツでも認められたことも意味する。