2013.07.29

バルセロナの新指揮官、マルティノ監督の「サッカー哲学」

  • 山本美智子●取材・文 text by Michiko Yamamoto photo by Rafa Huerta

 アルゼンチン人監督、ヘラルド・マルティノが、FCバルセロナにやってきた。

 マルティノは、メッシが幼少の頃プレイしたアルゼンチンのクラブ、ニュー・ウェールズ・ボーイズの伝説的選手であり、パラグアイ代表監督(2007年~2011年)としても名を成している人物だ。

 しかし、ヨーロッパでは無名に近い。マルティノ本人も、記者会見でそう言われても、「私のキャリアは南米で積んできたものなので、ヨーロッパで知られていなくても不思議ではない」とあっさり認める。

ビラノバ監督が退任したバルセロナの新指揮官は、アルゼンチン人のマルティノに決まった バルセロナのスポーツ副会長、ジョセップ・マリア・バルトロメウは、「タタ(マルティノの愛称)にヨーロッパのチームを率いた経験はないが、クラブがうまく助ければ、絶対に成功できると確信している」と新監督に大きな期待を寄せている。

 今回の就任記者会見は、テレビで生中継され、バルセロナの公式サイトを通してストリーミング中継もされた。そして、現地のスポルト紙が会見後にネット上で緊急アンケートを行なったところ、92%がマルティノの監督就任に賛同するという結果が出た。第一印象は上々だ。

 マルティノ新監督のサッカー哲学は、バルサのそれに非常に近い。「プレスを中心とした攻撃的サッカーはゆずれない。ディフェンダーは高い位置で守らなければいけない。失ったボールはプレスをかけてすぐに奪いに行く。ニュー・ウェールズ・ボーイズでも行なっていたようにカンテラ(下部組織)重視のチーム作りを行なう」など、マルティノのサッカースタイルとバルサの基本コンセプトは酷似している。