2013.04.30

【CL】バルサ、レアルのお株を奪ったドイツ勢躍進の必然

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by GettyImages

攻守にわたりバルセロナを苦しめたフランク・リベリー(バイエルン) バイエルン4-0バルセロナ、ドルトムント4-1レアル・マドリード。チャンピオンズリーグ準決勝第1戦で、下馬評で優位に立っていたバルサとレアル・マドリードが大敗した。第2戦で逆転劇が起きることはまずあり得ない状況だ。

 しかし、番狂わせが起きたという気はしない。バルサにはメッシが故障で本領を発揮できなかった不運を感じるが、バイエルンの勝因すべてがそこにあったわけではない。サッカーそのものが良かった。

 ドルトムントしかり、だ。奇をてらった奇襲戦法でレアル・マドリードに向かっていったわけではない。両者はグループリーグでも同じ組で戦っていて、ドルトムントが1勝1分けの成績を残していた。内容的にもドルトムントが優勢だった。大差がついたことは予想外とはいえ、ドルトムントに脈がありそうなことは試合前から見えていた。

 スペイン対ドイツ。一般的な日本人は、この二者択一ならスペインを選ぶはずだ。ドイツの方が好きという人は少数派だろう。それには様々な理由があるだろうが、決め手になるのはどちらが面白いサッカーをするかに違いない。

 率直に言って、ドイツのサッカーはこれまで総じて面白くなかった。01~02シーズンのチャンピオンズリーグで準優勝したレバークーゼン、一時のシャルケ等、例外はあるにせよ、そのサッカーは概して守備的で見栄えが悪かった。

 そんな見方に変化が起きたのは09~10シーズンだ。バイエルンが8年ぶりにチャンピオンズリーグ決勝に進出したシーズンである。優勝したモウリーニョ率いるインテルが守備的なカウンターサッカーだったのに対し、バイエルンはピッチを広くワイドに使った、パスコースの多い攻撃的なサッカーを展開した。前がかりになったところをインテルに狙われ失点を重ねた(結果は0‐2)が、このシーズンを機に好感度がアップしたのは確かだった。