2013.04.03

【オランダ】攻撃から守備へ?今、オレンジ軍団で若いDFが育っている

  • 中田徹●文 text by Nakata Toru
  • photo by Getty Images

オランダの守備ラインで欠かせない存在となりつつある21歳のステファン・デ・フライ オランダと言えば、攻撃サッカーの国だ。ここ10年を振り返っても、パトリック・クライファート、ルート・ファン・ニステルローイ、ロイ・マカーイ、ジミー・フロイド・ハッセルバインク、ピエール・ファン・ホーイドンク、マルク・オーフェルマルス、ロビン・ファン・ペルシー、クラース・ヤン・フンテラール、ラファエル・ファン・デル・ファールト、ヴェスレイ・スナイデル……オランダ代表の名選手を挙げていくと、湯水のようにアタッカーが溢れ出てくる。

 しかし守備陣は、常に心もとなかった。例えば、左サイドバック。2010年の南アフリカW杯では、35歳のジョバンニ・ファン・ブロンクホルストしか、このポジションを託せる選手がいなかった。彼のバックアップは、MFのスタイン・スハールスただひとり。また、2012年のユーロでも、左サイドバックの人材不足は解決されぬまま。ベルト・ファン・マルワイク代表監督は当時無名の18歳、PSVのイェトロ・ウィレムスを大抜擢するしかなかった。

 ところが最近、オランダでは若いディフェンダーが育ち始めている。現在、オランダ代表はW杯欧州予選グループDにおいて、6戦無敗で首位を独走。しかも得点20に対して失点2と、安定したディフェンスを披露している。その守備を支えているのは、ダリル・ヤンマート(フェイエノールト/23歳)、ステファン・デ・フライ(フェイエノールト/21歳)、ブルーノ・マルティンス・インディ(フェイエノールト/21歳)、ダレイ・ブリント(アヤックス/23歳)、リカルド・ファン・ライン(アヤックス/21歳)といった、ルイス・ファン・ハール監督のもとで代表デビューを果たしたばかりの新鋭たちだ。

 わずか半年前、彼らの守備は散々だった。デ・フライ、M・インディ、ファン・ライン、ニック・フィールヘーフェル(AZ/23歳)の初陣となったベルギーとの親善試合では、試合早々に最終ラインが崩壊。結果、2対4で完敗を喫した。そして、不安を抱えたまま臨んだW杯欧州予選・初戦のトルコ戦でも、キーパーとのコミュニケーションミス、フィードミス、マークミスを連発。いつ失点してもおかしくないようなプレイを露呈した。