【ドイツ】今後に期待大。
金崎夢生がデビュー戦でつかんだ手応え
ホームでのハノーファー戦に途中出場したニュルンベルグの金崎夢生 前節(第21節)終了時点で13位(全18クラブ)と、ブンデスリーガでの苦しい戦いが続くニュルンベルク。相手は9位のハノーファーとはいえ、ホームゲームであることを考えれば、勝って上位との勝ち点差をつめたかったというのが本音だろう。
それでも相手に2度リードを許す苦しい展開から、2-2の引き分け。しかもふたつ目の同点ゴールはすでに90分を過ぎ、ロスタイムに入ってからのものだったのだから、ニュルンベルクにとっては悪い結果ではなかったはずだ。
そんな劇的な試合で、今年1月、新たにニュルベルクに移籍加入した金崎夢生が、ブンデスリーガ・デビューを果たした。
金崎が初登場したのは、ニュルンベルクが1-1に追いつき、ここから勝ち越しを狙おうという63分。出番を告げられた金崎が、ゴール裏のウォーミングアップエリアからベンチ方向へと走り出すと、スタンド全体から一斉に「ムー」という低く唸るような声が鳴り響いた。
一瞬、ブーイングかと勘違いしてしまいそうな、この"ムーイング"は、新加入の金崎に対する期待の高さを物語る。金崎がピッチに立った後も、彼がボールを持つ度に力強い「ムー」の声援が送られた。
そんなスタンドのパワーにも後押しされたように、金崎はデビュー戦の緊張も感じさせず、十分に持ち味を発揮した。
バイタルエリアで縦パスを受け、自ら仕掛けると見せてパスをさばき、MFフォイルナーの際どいシュートにつなげたのがファーストプレイ。以後も積極的にパスを受けると、ときにはドリブルで仕掛け、ときには周囲とパスを交換し、常に落ち着いてボールを扱っていた。
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