2013.01.26

【スペイン】レアル内紛。
モウリーニョと選手の確執の行方はどうなる?

  • 山本美智子●取材・文 text by Yamamoto Michiko photo by Rafa Huerta

選手との確執がメディアで取り沙汰されているレアル・マドリードのモウリーニョ監督
 もしも、4カ月間我慢して結果を出せば、50万ユーロ(約5650万円)が手に入るとしたら? 想像してみてほしい、特別ボーナスとしてこの金額が出るのなら、少しぐらい、上司や同僚とウマが合わなくても、業績を上げるために死にもの狂いで努力するだろうか? この報酬は、十分なモチベーションになるだろうか?

 これが、レアル・マドリードのフロレンティーノ・ペレス会長が選手達に提案した値段だ。この報奨金を得るための条件は、ただひとつ。チャンピオンズリーグの優勝トロフィーを手に入れることだ。優勝すれば、選手全員にひとり50万ユーロが与えられる。

 チャンピオンズリーグ制覇は、ペレス会長にとって10年来の悲願だ。フィーゴやジダン、ベッカムなどを獲得した「銀河系」時代と同様、クリスティアーノ・ロナウドや現監督のジョゼ・モウリーニョの獲得は、端的に言えば、すべてはチャンピオンズリーグのタイトルをクラブにもたらすための投資であった。

 モウリーニョがベンチに座ってから、昨季、ようやくリーグ優勝を手にしたものの、昨年のリーグ覇者は今季、首位バルセロナにすでに勝ち点で15点差をつけられ、屈辱の3位に甘んじている。

 来季のチャンピオンズリーグ参戦のために、本戦の前に予選を勝ち上がらなくてはいけない4位になる可能性もあり、これはレアル・マドリードにあるまじきポジションだ。リーグ優勝は?と聞かれるとモウリーニョは即座に「No」と答え、もはやリーグ優勝は狙わず、「目標は国王杯制覇とチャンピオンズリーグ優勝だ」と明言。モウリーニョに言わせれば、現在、バルサとこれだけ勝ち点差が開いているのは、「主審がマドリードを意図的におとしめたからだ」ということになる。