2013.01.13

【イングランド】直接対決で完封。吉田麻也「毎試合、ヒヤヒヤしてる」

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by Getty Images

アストンビラ戦に先発フル出場、無失点に抑えた吉田麻也 吉田麻也には今、小さな悩みがあるのだという。アストンビラ戦が行なわれたこの日は、摂氏5度を切る寒さだった。15時開始の試合でも太陽は見えず、寒風が吹きすさぶ。それでも、両チームとも5人の選手がなんと半袖でプレイした。吉田は、長袖のインナーの上に半袖のユニフォームを着たが、それでも寒い。

「寒いから本当は手袋をしたいんですけどね。みんながしていないので、(周囲に合わせる)日本人らしさを出しちゃって」

 ささやかな願いを言い出せずにいるのだと、大男が言う姿はおかしい。吉田の周囲には常に笑いが絶えない。

 16位アストンビラ対17位サウサンプトンの一戦。サウサンプトンは消化試合が1試合少ないので、勝ち点差41対38は、ほぼないに等しかった。当然、試合はそれなりの緊迫感に包まれた。結果的にはアウェーのサウサンプトンがPKで得た1点を守り切り、1-0で勝利した。試合後の吉田はなんとも言えない、ほっとした笑顔を見せた。

「内容はあまり良くなかったですけど、今日はとにかく直接対決だった。いつも言ってますけど、直接対決で負けると残留争いが厳しくなる。年末にフルハムとかサンダーランドとか、(順位的に)近場のチームとの試合を引き分けたり落としたりしたので、今日はどうしても勝ちたかった。とにかく勝ち点3がとれてクリーンシート(完封)できて良かったです」

 吉田は昨夏まで所属したオランダのVVV時代に1部残留争いを2度にわたって経験している。結果的に2回とも残留に導いてはいるが、後半戦に入ってからの直接対決の意味を知るからこそ、なのだろう。

 試合が激しいものになることは予想のつくことだったとも言う。

「残留争いがかかったチーム同士の試合はこんな感じになるので、ある程度、想定はしていました」