2012.12.19

【ドイツ】「普通よりちょっと下」。内田篤人が今季前半を振り返る

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • 木場健蔵●撮影 photo by Kenzo Koba

11月3日のホッフェンハイム戦でブンデス移籍後初ゴールを決めた内田 良いときもあったけれど、全体を通してみると消化不良。それが今季前半戦の内田篤人を振り返ったときの印象だ。

 リーグ戦では17試合中12試合に先発出場。とはいえ、そのうちの1試合はわずかに29分で交代したフライブルク戦だ。国内カップ戦のDFBカップは1回戦のザールブリュッケン戦のみ出場。チャンピオンズリーグは6試合中4試合に先発出場しているが、やはりホームでのアーセナル戦はわずかに25分で負傷交代を余儀なくされている。

「あれ、それしか出てない? オレ」と、本人も少々落胆するほどの数字である。自己評価を聞いてみると、「ケガはあったけど、チャンピオンズリーグはまだ残っているし、去年に比べたら良い。普通よりちょっと下、くらいかな」というところらしい。

 プレシーズンのキャンプにフルで参加するところから、内田の今季は始まった。これまで代表などで所属チームを離れることが多かった内田にとっては、プロ入り後、初めてのことだった。充実感を持って、満を持して開幕に臨んだ。

 これには昨季の反省が込められていた。一昨季があまりにも過密日程だったため(ワールドカッ プから休みなくシャルケに合流。冬にはアジアカップも戦った)、特別に長めの休暇を与えられた。その休暇明けにコンディションが上がり切らず、流れに乗れないままリーグ戦序盤の出場チャンスを逸したという経験があった。だからこそ今季、内田は最初からチームと共にあることを望んだ。

 だが、リーグ戦とチャンピオンズリーグを、メンバーをローテーションさせながら戦う中で、内田の出場試合数はさほど伸びなかった。焦る内田はコーチに「これだけ試合数が多いのだから全部に出ようとする必要はない。この状況に慣れないと」と、諭されたこともあった。頭ではそう理解できても、感情はそうはいかない。少しずつ自分を納得させながら、練習に臨むモチベーションをコントロールするところまでに至ったのだと、内田本人は説明する。