【ドイツ】シャルケ決勝T進出。内田篤人「このチームは我慢ができる」

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by Getty Images

チャンピオンズリーグ、オリンピアコス戦で決勝ゴールを決めたフクス(左・シャルケ)チャンピオンズリーグ、オリンピアコス戦で決勝ゴールを決めたフクス(左・シャルケ) チャンピオンズリーグ、グループリーグB組は、1試合を残してシャルケとアーセナルが決勝トーナメント進出を決めた。  

 ホームにオリンピアコスを迎えたシャルケは、シュート数で27対6と圧倒した。27本のうち16本が枠内シュート。1本がバーを叩いている。それでもドラクスラー、ホルトビー、ボランチのジョーンズらが遠近問わず次々と放つシュートはどれも実らない。結局、左SBのフクスが77分に左足で放ったミドルシュートが、この試合唯一の得点となった。ステフェンス監督は結果に対して満足げだった。

「先週末にレバークーゼンに敗れた後だったが、チームは真の姿を見せた。パフォーマンスはベストとは言えないが、最終的に突破を決めたことが全てだ」
 
  シャルケの強さと弱さが集約されたようなゲームでもあった。決して全体的なパフォーマンスが良いわけではないが、それでも勝ち切る強さはある。昨季リーグ得点王のフンテラールやファルファンら質の高い攻撃陣をそろえながらも、流れの中で彼らが得点源となれるわけでは必ずしもない。

 だがそんな時に、例えばこの日のフクスの左足のような、流れと無関係に試合を決める武器がチームにはある。71分から途中出場したプッキのように、スピードとドリブルでかき回す選手も、相手にとっては嫌な存在だろう。そんないわば飛び道具があることが、今のシャルケには強みになっている。

 物足りない部分があることについては、ケガのためこの日ベンチ入りしなかった内田篤人も認めている。

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