【イングランド】マンU対バルサ。
最高峰の一戦で香川真司が「流れを変えた」 (3ページ目)
そう話す小柄なMFは、狭いスペースでもパスを受け、巧みにステップを踏んでボールを前線へとつないでいた。結果的に、自身も決定的なパスミスを犯すなど、バルサに押される展開を変えることはできないまま試合を終えた。だが、香川はスッキリとした表情で、こう話した。
「すごく刺激的な戦いだった。現時点で世界最高と言われるチームと、こういう試合ができたことはいい経験になった」
そして、香川はさらに言葉をつないだ。
「ただ、自分自身は、絶対に(このレベルでも)できるっていう、すごく強い自信や手応えを日々感じている」
バルサ対マンU。一昨季のUEFAチャンピオンズリーグ決勝のカードであり、言うまでもなく、現在世界を代表する強豪クラブ同士の、いわばドリームマッチである。プレシーズンとはいえ、そんな一戦に日本人選手が出場し、しかもその中で見劣るどころか、頼もしいほどの存在感を示しているという事実に、今さらながら改めて驚かされる。
「(マンUは)個人のスキルも高いし、練習をやっていてもすごく楽しい。僕が(トップ下に)入ることによって、ナニであったり、バレンシアであったり、サイドの選手をもっとうまく生かせると思うし、そういう連携を高めていければいいと思う」
確かに圧倒的な劣勢を強いられる苦しい試合ではあった。しかし、だからこそ、香川はまたひとつ強い手応えを得たに違いない。
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