【EURO】イングランド1位通過も、物議呼ぶ「疑惑のゴール」
ウクライナ代表で最後の試合となったシェフチェンコも憮然とした表情だった グループリーグの全試合が終了した。終わってみれば、圧倒的な強さを見せたのは、"死のB組"を全勝したドイツぐらい。前回王者スペインにしても苦戦が続いた。
19日に最終日を迎えたD組では、第2戦を終えた時点での首位フランスがスウェーデンにまさかの初勝利をプレゼント。それによって順位が入れ替わり、首位通過を果たしたイングランドだが、地元ウクライナに苦戦した。大会が面白くなるのはここからとはいえ、次回フランス大会からは参加国が24に増えることが決定しており、レベルをキープする難しさを感じずにはいられない。
イングランドは2試合出場停止処分の解けたルーニーがようやく先発のピッチに戻ってきた。一方のウクライナはシェフチェンコが膝の負傷のためベンチスタート。突破のためには勝利が必要なため、最終ラインを含めてメンバー4人を大胆に替えてこの試合に臨んだ。
ウクライナは中盤でティモシュチュクがバランスを取り、左のコノプリャンクのドリブル突破と、右のヤルモレンコのスピードを生かし、大きく左右を使ったダイナミックな攻撃でイングランドを揺さぶる。前半22分にはグセフのミドルシュート、同31分には左から右へとパスをついでサイドを変え、ヤルモレンコがシュートと、果敢にゴールを狙う。ゴール前での精度には欠けるが、ボールを奪い続ける情熱とゴールに迫る迫力はイングランドに勝っていた。
後半3分、ジェラードの高速クロスがファーサイドまで流れ、ルーニーが待望の先制点を挙げる。ペースを握っていたウクライナにしてみれば痛恨の一撃だったが、少ないチャンスをものにするのがイングランド。この試合、シュートの本数ではイングランド9に対しウクライナは16と圧倒しており、ブロヒン監督も「支配していたのだが負けた。これがサッカーだ」と認めざるを得なかった。
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