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日本対ブラジルはフットサルもすごかった ベテランライターが思い出す約40年前の国際試合 セルジオ越後やラモス瑠偉が出場 (4ページ目)

  • 後藤健生●文 text by Goto Takeo

【激しくも繊細 フットサルの将来性】

 それから40年以上が経過して、フットサルを巡る環境も大きく変わった。

 日本ではJリーグ発足後にサッカー人気が高まり、2002年日韓W杯を通じて日本社会にサッカー文化が浸透していった。また競技レベルも着実に上昇してきた。

 そして、サッカー人気拡大に伴ってフットサルのプレー人口も急激に増加。2007年には初めての全国リーグとしてFリーグがスタート。当初かなりの観客を集めたものだったが、その後は浮き沈みも多いようだ。

 そして、フットサルは時代とともにより競技性が強く、インテンシティの高さを競う激しいスポーツに変貌してきた。

 残念ながら、フットサルのプレー人口は頭打ちのようで、またスペクテーター・スポーツ(観るスポーツ)としてはまだ十分に認知されていないのが実情だ。

 そんな時に、ブラジル代表の激しくも繊細なフットサルを見ることができた。たしかに、これだけの試合をしていれば、観るスポーツとしても十分に見ごたえがあるし、ブラジルという国でこの室内スポーツの人気が高いのも納得できる。

 北里アリーナでブラジル代表のプレーを見ていて、あらためてこのスポーツの将来の可能性を感じたというわけである。

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著者プロフィール

  • 後藤健生

    後藤健生 (ごとう・たけお)

    1952年、東京都生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。1964年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、1974年西ドイツW杯以来ワールドカップはすべて現地観戦。カタール大会では29試合を観戦した。2025年、生涯観戦試合数は7500試合を超えた。主な著書に『日本サッカー史――日本代表の90年』(2007年、双葉社)、『国立競技場の100年――明治神宮外苑から見る日本の近代スポーツ』(2013年、ミネルヴァ書房)、『森保ジャパン 世界で勝つための条件―日本代表監督論』(2019年、NHK出版新書)など。

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