検索

【Jリーグ】オランダ代表の10番がなぜ日本へ? ジュビロ黄金時代の土台を作ったファネンブルグの影響力 (4ページ目)

  • 戸塚 啓●取材・文 text by Totsuka Kei

【ピッチ外ではおしゃべり好き】

 来日直後に明かした野心は、残念ながら現実とはならなかった。

 それでも、1990年代後半からの磐田の全盛期は、ファネンブルグが在籍した3年半を土台にしていると言って差し支えない。日本代表選手を多く輩出したことにも、影響を及ぼしただろう。「彼の高い技術を間近で見たことは、自分にとって大きかった」と藤田は言う。

 ファネンブルグがキャリアの円熟期を過ごしたことで、Jリーグに海外から注がれる視線は変わっていく。ベテランの外国人選手は確かに多いけれど、国際舞台で今も戦える選手がいるのだ、と。

 ピッチ外ではおしゃべり好きで、カードゲームに興じていたこのオランダ人も、Jリーグに好影響をもたらしたひとりなのである。

著者プロフィール

  • 戸塚 啓

    戸塚 啓 (とつか・けい)

    スポーツライター。 1968年生まれ、神奈川県出身。法政大学法学部卒。サッカー専誌記者を経てフリーに。サッカーワールドカップは1998年より7大会連続取材。サッカーJ2大宮アルディージャオフィシャルライター、ラグビーリーグワン東芝ブレイブルーパス東京契約ライター。近著に『JFAの挑戦-コロナと戦う日本サッカー』(小学館)

【写真】あの人は今〜1994年Jリーグ得点王「オッツェ」今昔フォトギャラリー

4 / 4

キーワード

このページのトップに戻る