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大久保嘉人が注目する日本人FW「ストライカーとしてすべてが整っている」 (2ページ目)

  • 小宮良之●取材・文 text by Komiya Yoshiyuki

【絶対にプロサッカー選手にならないといけない】

――4年ぶりのインタビュー、初めてのインタビューが20年前なので、さすがに変わりましたね。

「それは変わるやろ(笑)」

――今のメンタリティや知識で、スペインのラ・リーガに挑戦できていたら、とは思いませんか?

「それはどうかな、あれはあれ、かもしれん。20歳では、今のメンタリティにはならないし(笑)」

――マジョルカでのデビュー戦、シーズン終盤に救世主になった試合、そしてベスト16に勝ち進んだ2010年南アフリカワールドカップが、「世界」と戦う大久保嘉人を描いてきて、いちばんエモーショナルな風景でした。それに近い瞬間と引退後に出会うことはできましたか?

「出会っていないね。現役時代と一緒、というのは難しいかな。でも、あの感じが欲しいなっていうのはあって、それをどこかで求めているとは思いますよ。「ファイナルドラフト」に出演したのも、そういう意味でも面白そうって思ったからだし」

――やはり、現役時代の輝きは特別ですか?

「プロサッカー選手としての人生に代わるようなものは、なかなか難しいよね。それに向かって、子どもの頃からずっとサッカーして、お金も稼ぎたいってプロになって、出たかったワールドカップの舞台に立って......。その感覚を説明するのは難しい。特別すぎるよね、あの瞬間は」

――国見高校で頭角を現わした格好でしたが、あの時からサッカー選手になるために生きていました。

「国見には中学から親元を離れて通っていて、(プロに)なりたい、じゃなくて、ならないといけない、自分は絶対にプロサッカー選手になるって。"ここでずば抜けたプレーができないとプロになれない"って思っていました」

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