【Jリーグ】J1夏の移籍で損しているクラブ 不十分な補強や戦力流出のままでいいのか (2ページ目)
【今夏の移籍市場でもっとも影響を受けたクラブ】
FC東京同様に、残留争いから抜け出したい15位名古屋グランパスは、6月にブラジル1部のフルミネンセからFWレレを期限付き移籍で獲得した。しかし、FIFAが定める移籍に関する規定に抵触し、まさかの今季の公式戦出場不可という事態に陥った。
深刻な得点力不足が続くなか、8月に入って東京ヴェルディからFW木村勇大を獲得。得点力があり、ターゲットになれるストライカーをようやく加えることができた。レレの騒動がどれほど影響したかは定かではないが、新しいストライカーの加入が2カ月も遅れた影響は小さくないはず。
今夏の移籍市場でもっとも影響を受けたのは東京Vかもしれない。6月に千田が鹿島へ移籍したことは、そこまで大きな影響はなかっただろう。しかし、7月に不動のウイングバックであるMF翁長聖が、J2のV・ファーレン長崎へ電撃移籍したことは大きな衝撃を受けた。
8月になってJ2 のブラウブリッツ秋田からDF井上竜太、同じくJ2の水戸ホーリーホックからFW寺沼星文を獲得。しかし、前述したように木村が名古屋に引き抜かれたばかりか、先日の東アジアE-1サッカー選手権で日本代表に選ばれた主軸中の主軸である綱島悠斗がベルギー1部のロイヤル・アントワープへの移籍でチームを離れた。
今季のチームを軸として支えてきた綱島と翁長が流出した穴は、簡単に埋まるとは思えない。降格圏の横浜FMとの勝ち点差はわずか7ポイント。城福浩監督の手腕でこの苦境を乗り越えることができるか。
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