【Jリーグ】北海道コンサドーレ札幌が開幕4連敗 早速「J2の沼」にハマったのはなぜか (3ページ目)
【新しい姿まで耐え忍ぶことができるか】
開幕から4試合を終えて、奪ったゴールはたった"1"。それに対し、失点は"10"である。4連敗は当然の結果なのかもしれない。そんななか、光明はゲームスタッツである。勝敗に直結するわけではないもののボールポゼッション、シュート本数では、終始、相手チームを圧倒。チームとしての狙いが唯一、数字に表れている点である。
「敗軍の将は兵を語らず」である。今季、岩政監督は試合後、課題が明確になったとまでは語るものの、どこに課題があり、それをどう解決するのか具体的な部分に言及することはなかった。
ただ、開幕4連敗を受けて行なわれたジェフユナイテッド千葉戦後の記者会見では、その姿勢にわずかばかり変化が見られた。まだ詳細は分析していないと前置きした上で「背後への1本のボールで3失点ですから、そこは非常に根深い問題だと思っています」と語った。その後、絞り出すように「辛抱強く、やり続けるしかない」と何度か繰り返していたのだ。
目指すのは、ボールを持った上で相手を圧倒するサッカーである。そんな理想と勝敗という現実が合致した時、新しいコンサドーレの姿が見られるのかもしれない。その瞬間が訪れるまで、理想と現実の二兎を追い続けるのだろうが、それまで耐え忍ぶことができるか否か。
"辛抱"こそがシーズン序盤、コンサドーレにとってひとつのカギとなりそうだ。
著者プロフィール
志田尚人 (しだ・なおひと)
フリーライター。1968年生まれ、北海道出身。タウン誌編集者を経て、1996年にコンサドーレ札幌の誕生をきっかけにオフィシャルガイドブック、オフィシャル雑誌の編集長に就任。2002年からフリーランスに転身し、現在はサッカーと野球をメインにライターとして活動中。
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