「中島洋太朗はすぐに海外に行くんじゃないか」 サンフレッチェ広島の助っ人トルガイも大絶賛する驚異の18歳 (3ページ目)
【アジアを代表する選手になる】
もっとも、彼ら以上のインパクトを放ったのは、驚異の18歳だった。ボランチとしてフル出場したMF中島洋太朗である。
元プロサッカー選手(中島浩司氏)を父に持つサラブレッドは、すでに昨季にプロ契約を結び、2種登録選手としてデビューを果たしている。しかし、実質プロ1年目となる今季は単なるルーキーではなく、主力としての働きさえ期待されているのだ。
国立での大舞台でも中島は冷静だった。余裕をもってボールをさばき、隙を見出せばくさびを突き刺し、決定機につながるスルーパスを供給。プレスバックしてボールを奪い返すなどたくましさも備わりつつあり、攻守両面で絶大な存在感を放っていた。
そのプレーを近くで見守るトルガイは、賛辞を惜しまなかった。
「洋太朗に関しては、一挙手一投足をしっかりと目に焼きつけていただきたいなと思います。あまり長い間、Jリーグではやらないんじゃないか、すぐに海外に行くんじゃないかなと思っているので。
ほかの選手とは比べものにならないぐらいすばらしい才能の持ち主で、『ネクスト・ソニー』じゃないけど、ソン・フンミンのようなアジアを代表する選手になるんじゃないかなと個人的には思っています」
本場を知るドイツ人アタッカーも舌を巻く発展途上の才能が、今季の広島の最大の強みとなるかもしれない。
戦力の上積みに成功し、バージョンアップに成功した広島は、現時点でふたりしかいない外国籍選手の獲得も含め、余力も残している。完成度の高さを見せつけて王者を一蹴した広島が、今季のJリーグの主役となる可能性は十分だ。
著者プロフィール
原山裕平 (はらやま・ゆうへい)
スポーツライター。1976年生まれ、静岡県出身。2002年から『週刊サッカーダイジェスト』編集部に所属し、セレッソ大阪、浦和レッズ、サンフレッチェ広島、日本代表などを担当。2015年よりフリーランスに転身。
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