【高校サッカー】前橋育英が電光石火の逆転劇! 7年ぶり2度目の優勝へチームは最高の状態
東福岡を3-1で下して決勝へ駒を進めた前橋育英 photo by Takahashi Manabuこの記事に関連する写真を見る 短期決戦のトーナメントを制するうえで、ラッキーボーイの出現は重要な要素だ。
その意味において、前橋育英は理想的な勝利を手にしたと言えるのではないだろうか。
全国高校サッカー選手権大会準決勝。前橋育英は東福岡に0-1とリードを許し、前半を終えていた。
東福岡は今大会無失点と、強固な守備を特長とするチーム。そんな相手に先制を許したことは、前橋育英にとっては致命的と言っていいほどの不利となるはずだった。
ところが、後半開始早々、ふたりのラッキーボーイによって電光石火の逆転劇が演じられる。
まず口火をきったのは、背番号15の佐藤耕太だ。
48分、ハイプレスで自ら敵陣でボールを奪った佐藤は、相手DFに体を寄せられながらも粘り強くペナルティエリア内までボールを持ち込むと、最後は混戦のなかで左足を小さくひと振り。ボールは相手GKの右肩口を抜け、ゴールネットを揺らした。
「相手のGKとDFの(互いに譲り合う)ミスもあったが、ゴール前だったので(ボールを)突けば入るかなと思って。チョンとやったら入ったのでよかった」
それでもまだ同点。試合はどうなるかわからなかったが、この1点で「相手が崩れたのが大きかった。向こうは(それまで)無失点だったので、ちょっと動揺があった」とは佐藤。浮足立つ東福岡のスキを見逃さなかった。
同点ゴールからわずか6分後の54分、オノノジュ慶吏が左サイドでキープしたボールをペナルティエリア内で待つ佐藤へ送ると、寄せが甘くなった東福岡の守備を見透かしたように、佐藤はすぐさまシュート。右足から放たれたボールはゴール右ポストに当たり、インゴールに飛び込んだ。
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