宇賀神友弥はなぜ浦和の監督ではなくGMを目指すのか「自分は名将と言われる存在にはなれない」 (4ページ目)
【関わる人すべてがみんなでひとつのチーム】
── 次なるその目標にたどり着く過程も、プロサッカー選手になるのと同様、険しい道のりかと思います。どのような道筋を描いていますか?
「やらなければいけないことはたくさんあると思っています。浦和レッズがJ1リーグで優勝するだけでなく、アジアでも頂点に立ち、さらに世界にも出て行くと考えた時には、外国人選手の力も必要になりますよね。外国人選手に浦和レッズのすばらしさを伝えるためには、通訳を介さず、熱量のある自分の言葉で話さなければならない。そう考えると、語学力は絶対に必要だと思っています。
また、今までピッチレベルにいたからこそ見えてくるもの、感じることがたくさんありましたけど、ピッチの外や上から見た時に、それをどこまで把握することができるのか。この選手と、この選手を組み合わせることで、よりチーム力が上がるなど、先を見据える目は最も必要になると考えています。
あとは、僕自身がどんなGMになりたいのか。いろいろな機会にそれを聞かれるのですが、本当の意味でひとつの『ファミリー』だと胸を張れるようなチームを目指したい」
── その言葉には続きがありそうですね。
「みんな『ファミリー』という言葉を安易に使うじゃないですか。でも、選手のなかには、働いているクラブスタッフの名前と顔が一致していない人もいたりする。また、掃除をしてくれるスタッフや警備に当たってくれているスタッフ、そうしたクラブで働くすべての人たちを含めて、僕はファミリーだと思っています。
浦和レッズというクラブのために働いてくれているそのみんなが、自分たちを代表して戦ってくれている選手たちを、心から応援したいと思えるようなクラブにしたい。浦和レッズに関わる人すべてがみんなでひとつのチームになり、みんなでひとつの目標に向かっていく。目標を達成できなかった時には、選手だけでなく、みんなで悔しがるのが一番いい。
そんなクラブを、そんなチームを、GMとして目指したいなと思っています」
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