日本屈指のJ2ウォッチャー・平畠啓史がオススメする2024シーズンJ2の注目選手5人 (4ページ目)

  • 池田タツ●取材・文 text by Ikeda Tatsu

【覚醒中のセンターフォワード】

ブラウン・ノア・賢信(徳島ヴォルティス/FW)

 ブラウン・ノア・賢信選手は、昨年アスルクラロ沼津で13点取った選手で、左利きで足元がうまい。技術があるが故にサイドで使われることもあったし、トップで入ってもサイドに流れてそこで起点を作るプレーが得意で、そういうシーンが多く見られました。

 だけど去年中山雅史監督が来て、FWとしての振る舞いをだいぶ要求されたんじゃないかと思うんです。

 プレーを見ていたらだいぶ中央で我慢できるようになったし、相手のセンターバックと駆け引きするのが面白くなってきているんだろうなと。ポストプレーもするようになったし、裏にも抜けるようになった。

 もちろんサイドに流れて起点を作ることもあるんですが、中央でのプレーが多くなったんです。それで点が取れるようになったところもあると思います。FWとしての持ち味が増えて、徳島ヴォルティスでチャレンジするということになったと思います。

 去年はシーズン途中にFW川又堅碁選手が加入してすごく刺激を受けたと、鈴木秀人コーチが言っていたんですよ。川又選手もすごく受け方がうまいし、自分でシュートを打つ形に持っていくのもうまい。それを見て、こういうことをしたらシュートが打てるんだと間近で見たと思うんです。それは大きかったんじゃないかなと。

 今度はカテゴリーが上がって、相手も強くなりますが、そのなかでも点を取れるようになれば、さらにいい選手になっていきますよね。

 技術があるから、自分で運んでいってドカンというシュートも打てます。左足はすごいパンチ力です。189cmあるんですが、ヘディングをバンバン決めるというより、パスを受けてひとりかわしてシュートとかのほうが多い。

 でも去年はヘディングシュートも増えたり、得点の幅が出てきた。今年はさらにパターンは増えそうです。徳島は周りにもいい選手が多いので、お膳立てしてもらえるような関係性が早めに作れればなと思っています。

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