佐野海舟が初の日本代表で衝撃を受け、田中碧、守田英正、遠藤航から学んだこと (4ページ目)
ミャンマー戦の67分に途中出場した守田英正(スポルティング)は、前後の関係でプレーしたからこそ実感したことがあった。
「守田くんは本当に何でもできる。さっきまで守備をしていたのに、もうゴール前にいるのかといったプレーが随所にありましたから。
ビルドアップ時のつなぎの役割、その際のポジショニングに加えて、パスの質。ほかには指示も的確で、自分も動かされたというか、言われたとおりに動くと、ちゃんとうまくいくんですよね。まさに、日本代表の選手たちに感じたすべての基準の高さを示していたのが守田くんでした」
遠藤航(リバプール)は、自身が指標として名前を挙げる選手でもある。
「そこにいるだけで周りが安心していることがわかるくらいの存在感がありました。ボランチが周りを落ち着かせるとは、こういうことかというのを自分自身も感じました。
(シリア戦はベンチから見ていても)相手にやられる気がしないというか。うまくいかない時間帯も、航さんがその流れを断ち切っていた。航さんだけに限ったことではないですけど、みんながみんな、試合の大事な局面をわかっていて、その時に何をすべきかを考え、プレーを選択していました」
選手個々が行なう状況判断力や自己解決力は、今季のリーグ戦を5位で終えた鹿島の課題でもある。
「日本代表では、試合中にチームとしてプレーの修正ができるというか。相手がこう来ているから、自分たちはこうやろうといった変化を、試合中に修正、対応できるすごみを感じました。
もちろん、コミュニケーションを取る量や質もすごいし、その場面、場面でいろいろな選手、いろいろな場所で話をして修正して解決していた。しかも、その後のプレーを成功させるところまで到達できるチームでした」
会話の中心になっていたのが、佐野が指標と仰ぐ遠藤をはじめとするボランチだった。
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