アントラーズ植田直通が「練習に臨む姿勢が変わった」紅白戦 チーム愛や先輩・昌子源、後輩・関川郁万への思いも語った (2ページ目)

  • 原田大輔●取材・文 text by Harada Daisuke
  • 是枝右恭●撮影 photo by Koreeda Ukyo

この記事に関連する写真を見る── 植田選手自身が、そうやって先輩たちの背中から学び、吸収して、今があるということですよね。

「先輩たちの背中について触れると、今、監督が大樹さんなので大樹さんから学んだことを話しますけど、僕がプロ1年目だった2013年、当時は選手だった大樹さんはスタメンを外れる機会が増え、練習では控え組のCBとして組む機会が多くありました。

 これは後々わかったことですけど、プロの世界でもスタメンから外されて、クサってしまう選手や外に言い訳を探す選手もいます。でも、大樹さんは、そうした状況に一喜一憂することなく、常に自分の全力で練習に臨んでいた。

 それで、ある時の紅白戦の前に『控え組である自分たちにとって、この紅白戦が公式戦なんだ』と言っていた。自分は大樹さんに勝たなければ、ベンチ入りすることも叶わない。その言葉を聞いて、紅白戦に臨む意識も変わりましたし、自分はまだまだ全然頑張りが足りないし、もっとやらなければいけないと感じました。

 そこから練習に臨む自分の姿勢も変わりましたし、練習を全力でやることの重要性を植えつけてくれた言葉なので、今もその思いは大事にしています」

── チームのことを考えるようになった今、ほかにも意識していることはありますか?

「負けた試合のあと、自分がチームに対して何ができるかも大切にしていますが、試合に勝っている時ほど、小さいところを気にするようにしています。

 試合に負けた時は、ここが課題だ、ここを修正しなければいけないと、問題点も浮き彫りになります。だけど、勝った試合にも修正しなければならないところはある。ちょっとしたミスをおざなりにすることで、チームはほころびていく。

 優勝するチームというのは、小さいところを気にして、勝ったからOKとせず、『もっと』や『さらに』を追い求めていくチームだと思います。また、それができるのが、鹿島だとも思っています」

2 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る