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南野拓実、田中碧らが過去に受賞...Jリーグベストヤングプレーヤーは小粒化か? (2ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

【筆頭はFC東京の松木玖生か】

 では果たして、今季は誰が「ベストヤングプレーヤー賞」に輝くのか。対象選手は昨季の規定を踏襲すれば、以下の3つになる。

(1)当該シーズンの12月31日において満年齢21歳以下の選手。
(2)J1リーグ出場数が17試合以上。
(3)過去に同賞および新人王を受賞した選手は対象外とする。

  その候補の筆頭は、FC東京の松木玖生(20歳)になるだろう。高卒2年目の大型ボランチは、開幕スタメンを飾ったルーキーイヤーの昨季から若手のなかでは際立った存在だった。今季も持ち前のフィジカルと精度の高い左足キックを武器にFC東京の中盤を支え、監督交代後もその立場は揺らいでいない。若干20歳のセントラルMFは、プロ2年目とは思えない貫録を示している。

 松木と対峙したビッグプレーヤーたちも、その能力を高く評価する。香川真司は「可能性のある選手なので、タイミングが合えばすぐにでもチャレンジできる環境に行ってほしい。あらためていい選手だなと思いました」と語り、鈴木優磨も「すごくいい選手だし、日本の未来を背負って立つ選手だなと感じました」と話している。

 その鈴木と渡り合った21節の鹿島アントラーズ戦では1-3と敗れたものの、松木は3列目からサイドの深い位置に飛び出し先制ゴールをアシストすると、後半には相手の退場を誘発するアーリークロスを通すなど、十分な働きを見せた。やはり同世代のなかでは図抜けた存在であり、「ベストヤングプレーヤー賞」の最右翼と言えるのではないか。

 対抗馬には川崎フロンターレの高井幸大(18歳)の名前が浮かぶ。開幕前に谷口彰悟がチームを去り、ケガ人が続出した川崎の最終ラインにおいて、18歳のセンターバックはそのチャンスを逃さなかった。

 192cmの高さに加え、足もとの技術も高く、強靭なフィジカルを備えた外国人ストライカーにも堂々と渡り合っている。出場試合数が9と少ないものの、何より経験が求められるセンターバックというポジションでこのままレギュラーの座を掴み取れば、候補に名を連ねたとしてもおかしくはないだろう。

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