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柏レイソルひと筋20年の男はどんな選手だったのか。大谷秀和が語った「ピッチの指揮官」の極意 (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by AFLO

 もっとも、大谷は柏を統率し、歓喜をもたらした。それは伝説として残る。彼がいなかったら、今の柏はない。重鎮のようにクラブを支える男がいたからこそ、工藤壮人、酒井宏樹、伊東などが代表に選ばれていった。それは誇るべき仕事だ。

「タニ君がいるからこそ、僕もゴールがとれるんです。頼れる柏のキャプテンですから」

 急逝した工藤は、かつて誇らしげにそう語っていた。

 そのセカンドキャリアは、監督か、あるいはGMか。人を見つめ、人を束ねる職務に就く可能性は高い。20年間、ピッチの指揮官として生きてきただけに、準備は万端だ。 

「結局、メンタルですよ。ボールを受けるか受けないか、なんて。ピッチに立ったら、自分で考えて判断するんです」

 それがピッチの指揮官の極意だった。11月5日、日立台での湘南ベルマーレ戦が"ラストマッチ"になる。

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