2022シーズンJ2の中間報告。J2ウォッチャー平畠啓史さんが教える注目チームの面白ポイント

  • 池田タツ●取材・文 text by Ikeda Tatsu
  • photo by Getty Images

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J2は現在28節が終了と、中盤から終盤に差しかかかるところ。過密日程のハードな連戦のなかで各チームの戦いぶりはどうか。今回も日本屈指のJ2ウォッチャーである平畠啓史さんに、これまでのなかの注目チームを紹介してもらった。

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柔軟性の大切さを感じた横浜FCの戦い

 今季もJ2面白いですね! 連戦もあってスケジュールがタイトなので、シーズンが進むのが速いですよね。

 今年の最終節は、どえらいことになるんじゃないかと思っています。3〜5会場ぐらいは絡んでくるんじゃないでしょうか。みんな最後の順位計算を間違えそう(笑)。

アルビレックス新潟と激しい首位争いをしている横浜FCアルビレックス新潟と激しい首位争いをしている横浜FCこの記事に関連する写真を見る 今まで全然6位以内に入っていなかったのに、最終節でいきなり6位に入ったみたいなチームが出てくる可能性もあるんじゃないかと。今の感じでは、6位と7位が大きく離れることにはならないと思います。

 上位3チームについて。まずは横浜FCがすごい。シーズン最初は"こってり"ボールを持っていたと思うんですよ。手塚康平選手がポジションを降りながら、理詰めでボールを動かしていくのがハマってましたよね。

 相手がボールを取りきれない。取りに行ったら裏を取られる。いわゆるミシャさん(北海道コンサドーレ札幌/ミハイロ・ペトロヴィッチ監督)のサッカーに近いような。

 ところが、このスタイルで行くんだと思ってたら、勝てない時期があった時にボールを持たなくなるんですよね。今はハイネル選手と和田拓也選手ですよね。

 これは大事だなと思いました。自分たちのスタイルにこだわりすぎると、勝てなくなる。そこで、勝つために前までやっていたことを変えられる、四方田修平監督の強さと、それに応じられる選手層の厚さを感じます。

 よく意地とプライドって言うんですが、男の仕事って結構そのふたつが邪魔になることありませんか(笑)? 監督さんの仕事でもそうだと思うんですよ。今までやってきたことを、意地とプライドで変えないとかじゃない、変えてもまた元に戻せるとか、そういう柔軟性は必要なんじゃないかと。

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