柏を牽引するアカデミー育ちの若きタレントたち。20歳の新エース、18歳のジョーカー...タイプの異なる5人のFWが続々台頭 (3ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by AFLO

23歳のボランチも必要な戦力

 一方でこの日は、今季筑波大から加入した加藤匠人(23歳)もリーグデビュー。同じくアカデミー育ちのボランチは1点ビハインドの77分からピッチに立つと、限られた時間のなかで数多くボールに触っては果敢に縦パスを供給した。

「自分は攻撃が得意な選手だと思っているので、そのなかでたくさんボールを触って散らしながらリズムを作る部分では、自分の特徴を出せるところはありました」

 そう手応えを語った加藤は、「セカンドボールや守備のところは、まだまだ力不足だと感じました」と反省の言葉も口にしている。それでも試合経験を積み重ねるなかで自信を深め、必要な戦力になっていくはずだ。

 成長著しい若手の台頭は、柏の明るい未来を予感させている。

 もっとも柏には、数年前にも同様の期待感があった。中村航輔(→ポルティモネンセ)、中谷進之介(→名古屋グランパス)、中山雄太(→ズヴォレ)の若き3人が守備陣を牽引した2016年・2017年当時は、しばらくこのチームは安泰かと思われた。しかし、彼らはいずれもステップアップを求めてチームを去った。これも育成型クラブの性である。

 それでも、若手の存在はやはり宝である。彼らの成長は、チームの成長にリンクする。発展途上にある分、その期待感は大きい。

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