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小野伸二、引退も頭によぎるプロ25年目のシーズン。「ヤットからは刺激をもらう」 (3ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by (C)2022 CONSADOLE

【同級生・遠藤保仁の存在】

「まだ辞めたいとは思ってなかったですし、さらにミシャさんのサッカーを追及していければ、もっといいチームになれるとも思っています。そういった気持ちがあるなかで、チームもオファーをくれたので、すごく感謝して契約させてもらいました」

 同年代の選手が少なくなるなか、小野自身は「引退」の二文字が頭に浮かぶことはないのだろうか。

「考えてなくはないですけど、いずれ来ることですからね。そうなったらそうなったで、その時に考えればいいかなと思っています」

 一方で小野と同じように、現役を続ける仲間たちがいる。今季J1に復帰したジュビロ磐田の遠藤保仁も、そのひとりだ。

「ヤットに関しては、ジュビロの不動のレギュラーでフル稼働している選手なので、僕が彼に何かを言える立場ではないですけど、同級生としてすごく刺激をもらっています。今も続けている僕らは、すでに辞めてしまった79年組の仲間たちに勇気や元気を与えられる存在でもあると思っています。

 辞めた選手には、多少なりとも後悔の想いがあったと思うので、僕らがそれを背負って、みんなのために頑張っている部分もある。そういった意味では、責任感を感じながらやっていますね」

 気持ちは充実しているものの、年齢を重ねるなかで、どうしても衰えはやってくる。あるいは経験値を高めるなかで、考え方も変わってくるだろう。サッカーを取り組むうえで、若い頃から変化している部分はあるのだろうか。

「どうですかね? そこまで何かが大きく変わることはないと思います。もちろんピッチに長く立つことができないなかで、出ている選手に少しでもいいアドバイスをしていこうとは考えていますよ。主観的なことだけじゃなく、客観的な部分も含め、いろんな視点から自分なりの意見を話すようにはしています」

 強度やフィジカル能力が求められる現代サッカーの潮流も、ベテラン選手にとっては厳しい環境となっているのかもしれない。

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