J1残留は本当に大丈夫? 苦境が続いているガンバ大阪の危うい現状 (3ページ目)
終始劣勢を強いられて鹿島アントラーズに完敗したガンバ大阪この記事に関連する写真を見る とはいえ、シーズン前の目標がどんなものだったかはさておくとすれば、今のG大阪は開幕当初の最悪の事態は脱したように見える。連勝はできずとも、負け続けることもない。コロナ感染の影響で試合が延期された結果、J1が中断していた東京五輪期間中に5連戦をこなす憂き目にも遭ったが、そこでも3勝2敗と勝ち越している。
今季も残り10節をきった第29節終了現在、降格圏の17位とは勝ち点7差の14位は、苦しいながら、ひとまず降格危機を免れたと見てもいいのかもしれない。
だがしかし、やはりこうして試合内容に目を向けてしまうと、どうにも心もとない。むしろ降格圏を脱しているのが、ラッキーなことに思えてしまう。
鹿島戦後、高尾が「僕自身の意見だが」と前置きしたうえで口にした言葉は、歯車が噛み合わないチームの現状を物語る。
「僕が思うのは、守備どうこうより、自分たちの時間を増やしたいというのが強い。そうしたら失点も自ずとなくなっていくイメージがあるが、今はずっと(相手に)ボールを持たれて、自分たちがやりたいことができない」
Jリーグの歴史を振り返ると、降格圏にいたクラブが最後の最後で奇跡の残留を果たした例は少なくない。だが、裏を返せば、まさかの降格を味わった例もまた、同じ数だけ起きているということだ。
本当に大丈夫?
G大阪の現状を見ていると、そんな不安が頭をもたげてくる。
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