J序盤戦、移籍が成功の選手「ベスト3」。新天地で輝いているのは誰か

  • 木鋪虎雄●撮影 photo by Kishiku Torao

4月21日に配信した「Jリーグ序盤戦に見る、今季補強が成功しているチーム『ベスト3』」に続いて、選手個人にスポットを当てたのが今回のテーマ。今季から新たなチームに移った選手の中で、リーグ序盤戦において、最も活躍している選手、移籍が成功したと言える選手は誰か、再び識者3人に「ベスト3」を選出してもらった――。

今季、東京ヴェルディからセレッソ大阪に移籍して、際立った活躍を見せている大久保嘉人今季、東京ヴェルディからセレッソ大阪に移籍して、際立った活躍を見せている大久保嘉人38歳にしてまだまだ元気な大久保嘉人
J1通算200ゴール達成も見えてきた

中山 淳氏(サッカージャーナリスト)

1位=大久保嘉人(セレッソ大阪/FW)

 今年の移籍組で最も華々しい活躍を見せている選手と言えば、古巣セレッソ大阪に復帰を果たした大久保嘉人(東京ヴェルディ→)だろう。

 開幕戦の先制点を皮切りに、3試合連続ゴールを記録するなど、12試合を消化した時点で11試合に先発し、計5ゴールをマーク。いよいよ前人未到のJ1通算200ゴール達成も、現実味を帯びてきた。

 ここ最近は鳴りを潜めてはいるものの、38歳の大ベテランはまだまだ元気。完全復活させたレヴィー・クルピ監督の手腕も見逃せない。


2位=ジョアン・シミッチ(川崎フロンターレ/MF)

 2位に推したいのは、王者・川崎フロンターレのアンカーに定着したジョアン・シミッチ(名古屋グランパス→)だ。そもそも、レアンドロ・ダミアンがそうだったように、川崎のスタイルに外国人選手がフィットするためのハードルは低くない。

 にもかかわらず、シミッチは開幕からスタメンに定着したばかりか、試合を重ねるごとに機能性を高め、持ち前の球際の強さやパス供給力を発揮。ワークレートも高く、早くも攻守の要として不可欠な戦力になっている。


3位=宮代大聖(徳島ヴォルティス/FW)

 もうひとりは、川崎フロンターレから徳島ヴォルティスにレンタル移籍した宮代大聖だ。開幕から1トップ下や右サイドでリーグ戦10試合に出場し、ここまで3ゴールをマーク。得点した3試合はすべて勝利につながっており、昇格チームを9位(4月18日の開催試合終了時点)に浮上させる原動力となっている。

 もともとクオリティの高さには定評があったが、新天地で水を得た魚のように躍動。横浜FC戦とセレッソ大阪戦のゴールは、フィニッシャーとしての能力の高さを示している。

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