震災から10年...苦境に立ち向かうベガルタ仙台。再び希望の光となるために (4ページ目)

  • 戸塚 啓●取材・文 text by Totsuka Kei
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 無駄な試合はひとつもない。すべての結果には意味がある――手倉森監督がしばしば使うフレーズだ。

「昨シーズン17位だった仙台が今シーズン示さなければいけないのは、苦しい状況に立ち向かっていく姿勢、負けても這い上がっていく姿勢です。『この敗戦から強くなれたんだ』と言える状況にしなければいけない」

 今シーズンのホーム開幕戦であり、東日本大震災に襲われた3月11日にもっとも近いホームゲームということもあり、川崎戦は特別なものとして位置づけられた。しかし、特別な1試合が終わっても、シーズンは続いていく。

 被災地の"希望の光"となるために。川崎戦の後半に見せた反発力をスタンダードとして、手倉森監督の仙台は逞しさを増していくはずだ。

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る