2021.01.25

J1の移籍状況だけで推し量る、今季の躍進が期待できるチームベスト3

  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 このオフのJリーグ移籍情報が随時発表されている。今季も活発な動きが見られるが、そんな選手の動きだけを見て、躍進が期待できるチームはどこか。識者に上位3チームを挙げてもらった--。

名実ともに戦力アップ確実の名古屋
横浜FCと神戸も充実した選手補強を敢行

浅田真樹氏(スポーツライター)

鳥栖から名古屋に移籍した森下龍矢1位=名古屋グランパス

 このシーズンオフに名古屋グランパスが見せた積極的な選手補強は、質量ともに断然のJ1トップだろう。

 名前で言えば、FW柿谷曜一朗(セレッソ大阪→)、MF齋藤学(川崎フロンターレ→)が注目を集めがちだが、DF森下龍矢(サガン鳥栖→)、MF長澤和輝(浦和レッズ→)、DF木本恭生(C大阪→)と各クラブの実力派を相次いで獲得。名だけでなく、実の面でも現実的な戦力アップが確実に図られている。

 特に森下は、積極的な攻撃参加をはじめとしたプレーだけでなく、声や姿勢で試合の雰囲気を変えられる。活躍が目立った昨季大卒ルーキーのひとりで今勢いを感じさせる選手だけに、2年目の成長が楽しみだ。


2位=横浜FC

 昨季は自分たちでボールを保持するスタイルをある程度は確立できたが、その一方で決定力に乏しく、試合ごとに出来不出来の波が大きかった。

 それを考えれば、FW伊藤翔(鹿島アントラーズ→)、FW渡邉千真(ガンバ大阪→)、MF高橋秀人(鳥栖→)らをチームに加えられたことは大きい。これといった目玉となりうる存在には欠けるが、実力と経験を兼ね備えた選手を補強した。また、FWジャーメイン 良(ベガルタ仙台→)は高いポテンシャルを秘め、移籍を機としたブレイクの期待もある。

 ただし、昨季のチームにはよくも悪くも若さゆえの魅力があった。それに比べると、今季はやや目先の結果を求める補強に走った印象を受けるのも確かである。


3位=ヴィッセル神戸

 DF西大伍(→浦和)、DFダンクレー(→未定)らの流出は間違いなく痛手だが、MF井上潮音(東京ヴェルディ→)、DF小林友希(横浜FC→)という東京五輪世代のタレントを加えられたことは大きい。ポジションこそ異なるものの、ふたりともボール扱いに優れ、ヴィッセル神戸が目指すスタイルとの相性はいいはずだ。即戦力としては不安がないわけではないが、長い目で見てみたい。

 また、フラメンゴ(ブラジル)で逸材と話題になったFWリンコンも楽しみ。気性的な問題もあり、伸び悩んでいると聞くが、初の海外移籍をきっかけにサッカー王国でさえ図抜けていた才能が開花すれば面白い。全体に期待値込みではあるが、若手中心の補強戦力は興味深い。