J復帰は都落ちか? 苦戦中の
海外組が見習える先人の「出戻り」成功例 (4ページ目)
サッカー選手として、よりレベルが高い舞台で活躍できるか否かは、もちろん重要な問題だ。野心を持って海を渡るとき、気持ちのうえでは片道切符だけを握りしめている状態なのかもしれない。
しかし、そこには選手としての単純な能力だけでなく、適性や相性も間違いなく影響してくる。身もふたもないことを言えば、運もまた成功のためには不可欠な要素なのだ。
実際、世界的な名選手であろうとも、ある国のリーグでは成功したが、別の国のリーグに移ったらまったく活躍できなかった。あるいは、同じクラブにいても、監督が変わったらまったく試合に出られなくなった、などという話は珍しいものではない。
ましてプロとしての選手寿命は、それほど長いものではない。たとえ1、2年であろうとも、貴重な時間をほとんど試合にも出られずに過ごすとしたら、あまりにもったいない話だ。海外で成功しなければならないという使命感が強くなりすぎれば、成長の妨げになりかねない。
だからこそ、ときには割り切りや柔軟性も大切だ。
重要なのは、自分に合ったクラブ、自分を必要としてくれるクラブでプレーすること。海外で成功するか否かではない、ということだ。
海外と日本とを特別に分けて考えるのではなく、当たり前に互いを行き来する。そうなることが選手の成長につながり、ひいては、Jリーグの活性化にもつながるのではないだろうか。
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