2020.07.19

はや頂点が見えた。「異例のシーズン」の
優位性をすべて備える川崎F

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • ヤナガワゴー!●撮影 photo by Yanagawa Go

◆小林悠が「変わった」一戦とは?>>

 リーグ戦再開後の3試合で、3人合わせて7ゴール。不動の3トップは抜群の得点力を見せていた。

 しかしその一方で、疲労の蓄積があるのか、少しばかり動きが重くなっていたのも事実だろう。

 J1第5節、現在首位を走る川崎フロンターレは、敵地・ニッパツ三ツ沢球技場に乗り込み、横浜FCと対戦した。

 先制したのは、川崎だった。

 前半28分、左タッチライン際でパスを受けたFW長谷川竜也のカットインを起点に、短いパスでつながれたボールがピッチを横断すると、右サイドからFW家長昭博がゴール前へ正確なクロス。相手DFのマークを外したFWレアンドロ・ダミアンのヘディングシュートは惜しくもクロスバーにはじかれたものの、跳ね返ったボールをMF脇坂泰斗が右足で押し込んだ。

 長谷川、レアンドロ・ダミアン、家長。2月のJ1開幕戦以来、長期の中断期間を挟み、先発出場を続ける3トップを中心にゴールは生まれた。幅、厚みともに申し分ない、完璧なまでの崩しだった。

 しかし、優勢に試合を進めている割に、川崎の攻撃にはいつもの鋭さがない。特に長谷川は、リズムのいいドリブル突破が見られず、ボールコントロールが乱れるシーンも散見された。

 そんな川崎の”重さ”を見透かしたように、後半が始まると横浜FCが主導権を握る。自陣に閉じ込められた川崎は、相手の攻撃を押し返すことができず、ペナルティーエリア付近までボールを運ばれる機会が多くなった。

 後半開始から15分と経たず、川崎ベンチが動いたのも自然な判断だっただろう。リードはわずかに1点。どこかで試合の流れを変えなければならない。

 ふたりの交代選手――FW小林悠とMF三苫薫が早々に姿を見せても驚きはなかった。