コロナで活動停止の高校サッカーの工夫。アプリを活用して再開を待つ (4ページ目)

  • 松尾祐希●取材・文 text by Matsuo Yuki
  • photo by Matsuo Yuki

 新型コロナウイルスの感染拡大が進んでからは、より細かく選手に情報を入力することを徹底。チームを率いる波多秀吾監督は「新型コロナウイルスが流行してからは体温や鼻水、咳などの有無も細かく入れるようにし、スタッフが毎日アプリで見られるようにしました。選手たちの体調管理に役立っていますね」と、体調の可視化にメリットを感じている。

離れ離れになっているチームの体調管理に、スマートフォンとアプリが活躍している photo by ICHIRITSU FUNABASHI離れ離れになっているチームの体調管理に、スマートフォンとアプリが活躍している photo by ICHIRITSU FUNABASHI そのほかにもチーム全体でコミュニケーションが円滑に取れるように、個別のメッセージ機能や全員が共有できる連絡ボードが設けられている。波多監督によれば、そうした機能が活動自粛中に役立っているという。

 3月中旬に初めて活動停止した際には、連絡ボードを有効活用。試合中のプレー動画を5つほど切り取り、全部員に意見を求めた。すると、トレーニングだけでは見えてこない選手たちの考え方が見えてきたと指揮官は話す。

「連絡ボードに動画を送り、『これについてどう思うか、誰がどうしないといけないとか、改善するためには?』というのを選手に問いかけたんです。すると、個々のサッカーに対する理解度がかなり見えてきました。やり取りをしていくと、知識を持っているのがわかったんです。ただ、それをピッチで表現できない選手もいる。頭とプレーでギャップがあることに気づかされましたね」

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