ゴン中山が記録的ゴール量産。結実したジュビロ磐田のパスサッカー

  • 後藤健生●文 text by Goto Takeo
  • photo by AFLO

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1993年~2019年Jリーグ
『私のMVP』~あの年の彼が一番輝いていた
第3回:1998年の中山雅史(ジュビロ磐田/FW)

 1997年にクラブとして初めてのJリーグ王者となってから、2002年にファースト、セカンド両ステージを制して、史上初の完全制覇を達成するまでのジュビロ磐田は、おそらくJリーグ史上でも最強のチームだったのではないか。

貪欲にゴールを狙いつづけ、ジュビロ磐田の黄金期に活躍した中山雅史貪欲にゴールを狙いつづけ、ジュビロ磐田の黄金期に活躍した中山雅史 99年には敵地テヘランのアザディスタジアムでエステグラル(イラン)を破って、アジアクラブ選手権(現AFCチャンピオンズリーグ)のタイトルも獲得している。

 その磐田の黄金期に欠かせない選手が、中山雅史だった。

 磐田の強さの秘密は、当時の日本代表の主力級をそろえた中盤にあった。代表でもボランチ・コンビを組んだ服部年宏と福西崇史の2人が後方を固め、藤田俊哉という天才パサーが攻撃を組み立て、攻撃的MFの奥大介が2列目から前線に切れ込んだ。そして、その中盤の中央に位置する名波浩がゲームをコントロールしてタクトを振るった。

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