2020.03.30

度肝を抜くドリブル&ロケット弾。
フッキのプレーはまさに超人だった

  • 井川洋一●文 text by Igawa Yoichi
  • photo by AFLO

最も印象に残っている
Jリーグ助っ人外国人選手(7)
フッキ(川崎フロンターレ,コンサドーレ札幌,東京ヴェルディ/FW)

 カタカナ表記の「フッキ」の横には、アルファベットで「HULK」と書いてある。

 ああ、『超人ハルク』をポルトガル語で読むと、そんな音になるのだろう。今から13年前のJ2で、当時20歳のブラジル人アタッカーが出場する東京ヴェルディの試合を取材した際、メンバー表を見てまずそう思った。前のシーズンにコンサドーレ札幌でブレイクし始めたとは聞いていたが、実際に観るのはそれが初めてだった。そして数十分後には、度肝を抜かれることに。

まさに超人的なプレーと活躍ぶりで、日本のファンに鮮烈な印象を残したフッキ アメコミの『超人』よろしく、筋骨隆々とした肉体を持ち、肌、ではなく、シャツの色も緑。パワーはもとより、スピードも常人離れしており、芝を切り刻んで巻き上げていくような迫力満点のドリブルが始まると、止められる者はほとんどいなかった。

 開始地点が低い時は、強引な選択や持ちすぎに見えることもあったが、多くの場合、そのまま敵陣深くまで進入した。また左足からの強烈なキックはFKやミドルシュートで威力を発揮し、J2の舞台ではなかなか見られない凄まじい一撃で、2007年ザスパ草津との開幕戦からゴールを奪った。