2020.03.22

全国Vから14年。野洲高出身の楠神が
貫くセクシーフットボール魂

  • 鈴木智之●取材・文 text by Suzuki Tomoyuki
  • 高橋 学●撮影 photo by Takahashi Manabu

2020年のセクシーフットボール 野洲高校メンバーは今
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今年の頭に行なわれた全国高校サッカー選手権大会で、個々のスキルを生かした静岡学園が優勝したのは記憶に新しい。そして今から14年前、同じように卓越したボールテクニックとコンビネーションによる「セクシーフットボール」で、全国制覇を成し遂げた滋賀県の野洲高校を覚えているだろうか。ファンの熱狂を呼んだあのサッカーを当時のメンバーに聞く。

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 滋賀県立野洲高校の門をくぐると、全国高校サッカー選手権大会の優勝を記念した石碑が、目立つところに鎮座している。当時の優勝メンバーから6人がプロになった(楠神順平、青木孝太/元ジェフユナイテッド市原・千葉など、内野貴志/現MIOびわこ滋賀、乾貴士/現エイバル、田中雄大/現ブラウブリッツ秋田、荒堀謙次/元栃木SCなど)。全国優勝がきっかけで人工芝のグラウンドに生まれ変わり、小さなクラブハウスもできた。

14年前、魅力的なサッカーで日本一になった野洲高校。前列中央が楠神順平 2020年初冬、清水エスパルスとの契約が満了になった楠神順平は、次なる所属先を探していた。野洲高を卒業後、同志社大学、川崎フロンターレ、セレッソ大阪などを経て、2019シーズンは清水エスパルスに所属。その年の12月に契約が満了になったが、まだ32歳。気力、体力ともに充実している。

 チームが見つからないとはいえ、休んでいるわけにはいかなかった。サッカーは個人でトレーニングするには限界がある。楠神が頼ったのは、野洲高時代のチームメイトだった。現在の野洲高は「高校サッカーを変える」というフレーズを体現し、チームを全国優勝に導いた山本佳司氏が総監督になり、優勝メンバーの金本竜市と瀧川陽がコーチを務めている。