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フロンターレの「穴」を埋める。
新加入のSBはハマれば代表入りの可能性 (4ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 連覇から一転、昨季は4位に甘んじた川崎にとっても、右サイドバックはアキレス腱とも言うべきポジションとなっていた。

 J1連覇に大きく貢献した超攻撃的右サイドバック、DFエウシーニョがチームを離れて以降、昨季はDFマギーニョ、馬渡和彰を獲得するも、ケガもあり、人選は定まらずじまい。左利きのDF登里享平や、ボランチが本職のMF守田英正を起用することもあり、苦肉の策でどうにかやりくりする状態が続いていた。山根が、ピッチ上に開いた唯一の穴を埋めるラストピースになれれば、自然と川崎は王座奪還へ近づくはずだ。

 今季、これまでの試合を見る限り、新加入の山根がまだチーム全体の攻撃リズムに乗れない様子も少なからずうかがえた。それでも、時間ごとに効果的な攻撃参加の数を増やし、得点機に絡むことができるようになっている。これから先、周囲の選手、特に右FWや右インサイドMFに入る選手とのコンビネーションを磨いていけば、川崎でその名を高める可能性は十分にある。

 加えて言うなら、3バックの湘南に続き、4バックの川崎でも高いパフォーマンスを発揮できると証明したとき、その先には日本代表も見えてくるはずだ。

 すでに湘南のレギュラーとして3シーズンを過ごした26歳が、次なるステップへと歩を進めた。

 はたして、化けるか否か。楽しみにしている。

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