鳥栖、因縁の残留争いへ。「トーレス・フィーバー」とは何だったのか (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Masashi Hara/Getty Images

 すなわち、今季の鳥栖は、クラブとしてわざわざ難しい戦いを選んでいたことになる。

 マネジメントのミスはいまも禍根を残している。カレーラス監督は複数年契約だったことで、これからも高額のサラリーを払い続けるという(それは名古屋の監督に就任するまでのフィッカデンティについても同じだった)。経営はすでに悪化しているとされ、これからも苦しくなると予想される。シーズンが終われば主力選手の引き留めに苦労するだろうし、新戦力を獲得する資金的余裕もないのではないか。金監督が続投することに、一縷の希望はあるが......。

<トーレス・フィーバー>

 それはひとつの宴だった。だが、いまとなっては、すでに夢や幻だったかのように思える。足元にはすでに崖が迫っている。

 名古屋戦を、鳥栖はJ1残留を決めるために戦う。

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