奈良にドリブル指導の仙人がいる。
全国に臨む五條高サッカー部の可能性 (4ページ目)
自然体を貫いた指揮官の姿は選手にも伝染し、緊張感のある試合でも普段どおりの実力を発揮した。吉岡監督が「ドリブルは料理で言えばあくまでスパイス」と話すとおり、テンポよくパスをつなぎながら要所で持ち味であるドリブルを活かすスタイルが牙を剥き、順調にトーナメントを勝ち上がった。
「うまくなれば自分に自信が持てる」とドリブル指導に力を入れてきた吉岡監督 迎えた決勝でも、これまで幾度となく全国行きを阻まれてきた一条高に4-0で快勝。守備面でも5試合を1失点で終えて、長らく閉ざされていた全国への扉を開いた。
インターハイでは厳しい戦いが待ち受けるはずだが、奈良の山奥ですくすくと育った選手は想像以上に頼もしい。前評判を覆す可能性は十分にあるはずだ。
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