どうしたアビスパ福岡。
J1昇格候補がまさかのJ3降格危機に直面
2016年シーズンにはJ1で戦っていたアビスパ福岡が、わずか3年で状況が一転、J3降格の危機に立たされている。
J2第23節、福岡はアウェーでジェフ千葉と対戦し、0-3で敗れた。前節、町田ゼルビアに2-0で勝利し、ひとまずJ3降格圏(21位以下)から脱出したのも束の間、今節の敗戦で再び21位へ転落した。
J2で21位と低迷しているアビスパ福岡 どうにも波に乗れず、浮上のきっかけをつかめない――。この日の千葉戦は、そんな今シーズンを象徴するかのような試合だった。
前節終了時点での順位は、福岡の19位に対し、千葉が17位。相手の千葉もまた、お世辞にも調子がいいとは言えない状態にあり、福岡がひとつずつ順位を上げていこうと思えば、アウェーとはいえ、確実に叩いておきたい相手だった。
実際、両チームの間に、それほど力の差があったとは思えない。立ち上がりから千葉がボールを保持し、福岡が守りに回る時間が長かったのは確かだが、千葉の攻撃にそれほど怖さはなかった。言い方は悪いが、順位が示すとおりの力関係に見えた。
もちろん、福岡に問題がなかったわけではない。今季途中からファビオ・ペッキア前監督に代わって指揮を執る、久藤清一監督が「ビルドアップのところはもっとやっていかないと」と話したように、攻撃の組み立てでは、効果的でなかったばかりか、ミスも目立った。
また、守備の面では、「チームとして(ボールを)奪いにいくところをチャレンジしたかったが、もう少しやっていかないといけない」(久藤監督)のも確かだろう。実質5バックで後ろを固め、入ってくるボールを止めるだけでは限界がある。
だとしても、だ。試合内容に比して、0-3というスコアが妥当だったかは疑わしい。DF實藤友紀が語る。
「それだけで片づけてはいけないが、(長いシーズンを戦うなかで)流れというのはある。流れが悪いときは、『こんなシュートが入ってしまうのか』ということもあるし。今は流れがよくないなかで、粘り強く戦わないといけない」
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